裏側矯正とは
裏側矯正とは、歯の裏側に装置を装着する矯正歯科治療になります。
従来の矯正歯科治療では、歯の表側に装置をつけて治療を行ってきました(左側の写真)。一方、裏側矯正であれば、以下のよう装置をつけていることが他人に気づかれることはありません。裏側矯正には2種類あります。上の歯列のみ裏側にする①ハーフリンガル(真ん中の写真)、上下の歯列を裏側にする②フルリンガルに分けられます(右側の写真)。
ハーフリンガルやフルリンガルについて、呼び名がクリニックによって異なり、混乱してしまう方がいらっしゃるようなので、様々な呼び方について整理すると以下のようになります。
裏側矯正の呼び方まとめ
装置をつける場所 | 呼び名 |
---|---|
上下とも裏側 |
※と呼ばれている |
上だけ裏側 |
※と呼ばれている |
下だけ裏側 | 下の歯列は唇に隠れますので目立ちません。下だけ裏側で治療する人はいません。 |
裏側矯正歯科治療の特徴
1. 装置が見えない
装置の歯の裏側につけるので、見た目に矯正歯科治療中ということがまったくわかりません。
2. 口元の突出感がない
上の歯の表側に装置をつけないため、装置の厚みによる口元の突出感がない
裏側矯正の注意点
1. 舌の違和感があり舌を傷つけることがある
歯の裏側に装置をつけるため、舌を傷つける場合があります。
2. 発音しづらい
歯の裏側に装置をつけるため、舌の入る部分が少し狭くなります。そのため、慣れるまで、発音しづらい場合があります。
裏側矯正に関するよくある質問
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Q.なぜ、裏側矯正は費用が高いの?
A. 患者さんにとって「人に気づかれない」というのは大きなメリットです。なので、見えないという価値があるから費用が高いと感じている方も中にはいるようです。しかし、これは間違いです。裏側矯正は、従来に表側矯正に比べて、材料費などの経費が沢山かかることや、1回の処置において処置内容が多いためです。
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Q.どんな人が裏側矯正をしているのですか?
A. 主に成人女性の方です。特に、お仕事の関係で表側に装置をつけることができない場合や矯正装置が目立つのが嫌な方に適した治療になります。
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Q.出っ歯でも裏側矯正はできる?
A. 出っ歯の方は裏側矯正に適しています。裏側矯正は、歯の裏側から内側に引っ張る力が強いので、出っ歯など、前に出ている(傾いている)歯を引っ込めるのに特に有効です。